2013年8月23日金曜日

現在も将来も

税理士事務所において、顧問料を払っていて、何で、税理士さんは来られないの?年に1回の決算のみしか来られないの?という疑問を持たれている経営者様は多いはずです。

弊所は、今、現在、税理士である私のみしか動いていませんが、会社にご訪問させて頂く、人間は今後とも、税理士しか訪問させないつもりです。

職員のみを訪問させ、領収書のチェックのみとか、そのようなサービスは行いません。弊所にとっての重要な言葉は経営者様と「共に考える」というのが理念だからです。

2013年8月19日月曜日

せっかく税理士資格を取得したなら独立しましょう!

税理士目指して、おそらく、苦労して10年以上勉強をして税理士資格を取得された方が多いはずです。皆さんは、当初、独立するつもりで、勉強された方が殆どなはずです。

税理士は独立して、色々な責任が生じ、ダイナミックな活動が出来るわけです。今のまま補助税理士のままで良いのですか?

家族がいる、家のローンがある、自己資金がないと言い訳をして、逃げてはいませんか?独立で成功する確率は少ないのが事実です。でも、独立しないで後悔はしないですか?

税理士でリスクをおかさないで、独立出来る時代は15年以上前に過ぎ去りました。税理士等の士業も、普通の一般企業と同様にリスクをおかさないと独立は出来ないのです。

税理士の顧問先になって頂いている社長様と同じようにリスクをおかしリターンを得ないと、いけないのです。

おそらく、そのへんの認識が出来ていない方が多いような気がします。安定を求めたところで、一回きりの人生ですので、チャレンジしてみませんか?

いくら、シュミレーションしたところで無駄です。結果は勤めていた方が安全だとなります。

私は税理士として独立するのには、色々なリスクがありました。子供はいる。家のローンはあるなどのリスクは多々ありました。でも、独立して動き回ると、必ず、何かに「あっ!これは!」というの当たります。そのチャンスを見逃さない事です。

独立について、決して諦めないで下さい。


2013年8月18日日曜日

年末調整の論文

1、年末調整とは

会社など給与の支払者は、役員又は使用人に対して給与を支払う際に所得税及び復興特別所得税の源泉徴収を行っている。
 しかし、その年1年間に給与から源泉徴収をした所得税及び復興特別所得税の合計額は、必ずしもその人が1年間に納めるべき税額とはなりません。
 このため、1年間に源泉徴収をした所得税及び復興特別所得税の合計額と1年間に納めるべき所得税及び復興特別所得税額を一致させる必要がある。この手続を年末調整という。注1

2、源泉徴収制度が出来た背景
 我が国の源泉徴収制度は、1940年(昭和15年)日中戦争のさなかの戦時増税、大衆課税を目的に始まった。注2

源泉課税の特性としては以下の8つがある。
     支払者は税金の徴収に関し国家から委託を受けている。
     支払者が所得支払の際税金を天引徴収するものである。
     天引きされるが故に納税上の苦痛が少ない。
     他の租税に見られるように国家権力に依って強制的に徴収されるという感じが少ない。
     原則として申告等の手続きを要しない。
     徴税費が比較的少なくて済む。
     租税技術的に見れば単一の比例税率を以て課税する以外に途がない。
     さらに源泉課税の所得税については人的事情を考慮することが不可能である。注3

3、最判昭和37228日判決

 論旨第一は、所得税法中源泉徴収に関する規定は全部憲法二九条に違反する、と主張する。しかし憲法第三〇条は「国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負う」ことを宣言し、同八四条は、「あらたに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律又は法律の定める条件によることを必要とする」と定めている。これらの規定は担税者の範囲、担税率等を定めるにつき法律によることを必要としただけでなく、税徴収の方法をも法律によることを要するものとした趣旨と解すべきである。税徴収の方法としては、担税義務者に直接納入されるのが常則であるが、税によっては第三者をして徴収且つ納入させるのを適当とするものもあり、実際においてもその例は少くない。給与所得者に対する所得税の源泉徴収制度は、これによって国は税収を確保し、徴税手続を簡便にしてその費用と労力とを節約し得るのみならず、担税者の側においても、申告、納付等に関する煩雑な事務から免がれることができる。また徴収義務者にしても、給与の支払をなす際所得税を天引しその翌月一〇日までにこれを国に納付すればよいのであるから、利するところは全くなしとはいえない。されば源泉徴収制度は、給与所得者に対する所得税の徴収方法として能率的であり、合理的であって、公共の福祉の要請にこたえるものといわなければならない。これすなわち諸国においてこの制度が採用されているゆえんである。かように源泉徴収義務者の徴税義務は憲法の条項に由来し、公共の福祉によって要請されるものであるから、この制度は所論のように憲法二九条一項に反するものではなく、また、この制度のために、徴税義務者において、所論のような負担を負うものであるとしても、右負担は同条三項にいう公共のために私有財産を用いる場合には該当せず、同条項の補償を要するものでもない。(一部抜粋)

4、まとめ
 源泉徴収制度も年末調整制度も上記3の理論で違憲とはいえないが、現在、進められている租税教育を考えると、税を身近な存在に今よりもするには、源泉徴収制度や年末調整を強制適用させないで、納税者の選択適用が理想的である。しかしながら、国に徴税コストが上がるとはいえ、その点は、インターネットやITがこれだけ進む事と、マイナンバー制度の導入を考えると、徴税コストはIT技術などで問題は解決すると考えられる。また、マイナンバー制度の導入により適正な申告も期待できる。よって、源泉徴収制度と年末調整制度は納税者が自分で税金の申告をする権利を有することを考えると、選択制にした方が良いと考えられる。 

参考文献 
     国税庁のHP http://www.nta.go.jp/index.htm
     齋藤 貴男(1996年)「源泉徴収と年末調整」中公新書
     渡辺哲也『マイナンバー制度と所得税・住民税』税研170

注書き 

     注1国税庁のHP 年末調整の仕方 http://www.nta.go.jp/taxanswer/gensen/2662.htm
     2齋藤 貴男(1996年)「源泉徴収と年末調整」中公新書 9
     注3齋藤 貴男(1996年)「源泉徴収と年末調整」中公新書 8頁

     渡辺哲也『マイナンバー制度と所得税・住民税』税研170 39ページ


2013年8月14日水曜日

異業種交流会

開業している税理士で異業種交流会に参加しない税理士は少ないと思いますが、私は全く参加もしないし、今後も参加の予定がないです。異業種交流会に参加してもじっくりと話が出来ない、又は参加者の多くが人脈の構築が終わっているという性質を持っているからです。

また、お酒の席での営業は好きではないです。私は営業はしないというか、まずは、信頼関係の構築から進みますので、税理士事務所のクライアントになって頂けるかは二の次です。

このようなスタンスですので、笠原さんはガツガツしていないとかどっしり構えているとか言われるのですが・・・・・営業は売ってはいけないのです。これは、何回も言いました。


2013年8月12日月曜日

TKCデータ同業類似法人

TAINShttp://www.zeirishi.gr.jp/index.html より抜粋

「役員退職給与/任意団体のデータによる最高功績倍率3.0適用の可否
 (平25年3月22日 東京地裁 棄却 控訴 )
 
  この事件は、死亡退職した元代表取締役に支給した役員退職給与6032万円につ
 き、不相当に高額であるとした更正処分を争っている事案で、原告のグループ企
 業4社は、それぞれ退職給与を支払っており、各社とも、取消訴訟を提起してい
 ます。
 
  原告は、役員退職給与適正額の算定方法について、TKCデータから抽出され
 たTKCデータ同業類似法人の最高功績倍率である3.0倍を基礎とすべきと主
 張するが、平均功績倍率法は抽出された同業類似法人の功績倍率の平均値を用い
 ることにより、個々の特殊性が捨象され、より平準化された数値を得られること
 にあるところ、仮に、最高功績倍率を用いることとした場合には、その抽出され
 た同業類似法人の中に不相当に過大な退職給与を支給した法人があった場合に明
 らかに不合理な結論を招くこととなる。
 
  TKCデータは、税理士及び公認会計士からなる任意団体であるTKC全国会
 が各会員に対して実施したアンケートの回答結果から構成されており、対象はT
 KC全国会の会員が関与している法人に限られている上、原告は、対象地域につ
 いて何ら限定することなく全国としており、日本標準産業分類の大分類とするも
 のであって、被告が用いる抽出基準に比べ対象地域及び業種の類似性の点におい
 て劣るものといわざるを得ず、TKCデータ同業類似法人の最高功績倍率である
 3.0倍を基礎とすべきであるとの原告の主張は採用することができない。」

当然な判決ですよね・・・・・・まだ、控訴審があるのでどのような判決が出るか不明ですが、一団体の集めたデーターで判断はまずいと考えます・・・・・・・


多桁式現金出納帳

多桁式現金出納帳の存在を知りませんでしたが、NPO会計税務サポートサイトに入会し、その存在を知りました。エクセルで自分で作ってみました。ブログでそれを配布するわけにはいかないので、ご利用頂けるNPOの方は、メールで連絡を下さい。

2013年8月11日日曜日

保険の代理店

税理士事務所が保険の代理店を営むケースがあります。それは、何故かと言いますと、リスクマネジメントの視点からです。大きな会社では、経営者に万が一の事があったとしても、人材でカバー出来ますが、中小企業ですと、経営者に万が一の事がありますと、それが致命傷になるケースが高いからです。

しかし、何でも保険で、カバーしようとする考えは、捨てなければなりません。保険は最後の手段です。その前にリスクをコントロールすることが出来るならば、そのようにした方が良いです。

税理士事務所によっては保険を嫌うケースもあり、徹底して生命保険会社からの保険の代理店の勧誘を断るケースもあります。

2013年8月9日金曜日

日本リスクマネジメント学会

日本リスクマネジメント学会ですが、このブログのリンク集にありますので参考にして下さい。私はここの会員になっていますが、忙しくて学会とかも出ていないです。ただ、リスクマネジメントは大学院で学びとても興味を持ったものです。リスクというをものを何でも保険でカバーと考えがちですが、リスクマネジメントはそのようには考えないです。

2013年8月6日火曜日

会計参与

会計参与は会社法で新たに2006年に創設された制度でもう数年経過していますが、認知度はあまり高くはない制度です。
 
会計参与とは、会社法において新設された会社の機関で、主な業務は決算書を取締役と共同で作成する事にあります。

株式会社は、定款の定めによって、会計参与を設置することができ、会計参与は、株主総会で選任されます。.会計参与の任期は、原則2年です。計参与になれる者は、税理士や公認会計士です。会計参与は監査役ではなく取締役です。

税理士事務所の仕事との違いは税理士は税務申告書類の作成及び手続きを行うことが、主な業務でしたが、会計参与は、会社の機関の一部となり、決算書の作成を取締役と共同で作成します。

会計参与の会社に対する責任は重大で、株主代表訴訟の対象にもなりますから、会計参与の依頼に、考え込む税理士が多いです。

.会計参与と会計監査人との違い、会計参与は決算書を作成する会社の機関で、会計監査人は、作成された計算書類を監査する事を仕事とします。

2013年8月4日日曜日

消費増税に向け有識者から意見聴取

「政府は、消費税率の引き上げを今秋判断するのを前に、増税による景気への影響や必要な経済対策について有識者から意見を聞く。

8月中旬以降に甘利経済財政相や経済財政諮問会議の民間議員らが、エコノミストや企業経営者、経済学者など30~40人から順次、聞き取りを行う方向で調整する。安倍首相が8日の諮問会議で、甘利経済財政相に指示する見通しだ。 

 法律では現在、2014年4月に消費税率を8%に、15年10月に10%に引き上げる予定だ。内閣府が9月9日に発表する4~6月期の国内総生産(GDP)改定値などの経済指標を踏まえ、政府は予定通り引き上げるかどうかを判断するが、市場などからは、景気に悪影響が出て、デフレ脱却が遅れることを警戒する声も上がっている。」読売オンラインより引用です。

 このニュースを見たときに消費税の指定日が10月1日で、企業はその対策に動いているのに、国は指定日のアナウンスを殆どしていない事に驚きを感じます。指定日は消費税の税率に強い影響を与えるので、国は早めに マスコミを使い指定日のアナウンスをすべきです。

2013年8月3日土曜日

通信ゼミ

日本税理士会の関連団体の一つに、公益財団法人 日本税務研究センターがあります。ここの会員になっています。主たる目的は、税理士の研修に必要な単位を、論文を書くことで取得できるという通信ゼミという制度があるからです。

税理士試験はとかく暗記に頼り、判決をよんだり、税法を体系立てて理解したりする試験ではないので、税法と判決、税法の書籍をしっかりと読んで、論文を書くことはとても、税理士業務に役立ちます。優秀な論文は税法雑誌に掲載されるとの事ですので、頑張って書いていきたいですね。

2013年7月31日水曜日

消費税の経過措置

消費税の経過措置について、指定日が10月1日で間近です。国が周知していません。詳しい説明は以下の本を読んでみて下さい。

税理士関係の本は全て東京税理士協同組合の売店で購入しています。

以下はアマゾンですが、ご参考までにご確認下さい。

2013年7月29日月曜日

年末調整

年末調整は、個々人が確定申告の機会をなくしている制度と考えられますし、本来なら国がやる税金計算事務を、企業に押し付けている制度ともいえます。

しかしながら、年末調整制度は、非常に効率的な税金の徴収の仕方で、国から見るとコストがかからない制度です。

年末調整により、サラリーマンは税について考える機会を失っています。

脱サラした人に、税理士と公認会計士の違いが分からないという質問を受けます。その質問を受けるという事は勤め人ですと税に対しての関心が薄いのかなと考える事があります。

この年末調整制度は、今後、検討の余地のある制度かなと考えます。

2013年7月28日日曜日

転職

終身雇用制度が崩れて、転職するのが当たり前となった時代で、雇われる側も雇う側も意識が変わっています。雇われる方は、自分勝手に、会社に対して貢献するとか関係なしにスキルを磨ければ良いやとか、雇う側も直ぐに辞めるので、出来るだけ即戦力になる人を雇いたいだとか、色々です。

雇う側は、従業員が安心して生活できる環境を提供さえすれば、長くいますが、この不景気でそこまで余裕がないのが実情です。雇う側も、従業員を人財として見る事が出来ない状態で、使い物にならないなら首を切るという考えならば、就業規則に副業禁止規定何かは入れない方が良いです。

雇われる側も、定年まで会社にいる事がほとんどない時代ですので、Wワークないし副業を行い、収益の分散化をはかることでリスクを低減した方が良いと思います。


2013年7月27日土曜日

届ける事

営業をするという行為で多くの人が勘違いしている行為は、営業マンは「物を売る」という行為を表に出す事です。

営業は売ってはいけません。ただ、「必要なところに、必要な物又はサービスを届ければ良いだけ」です。

物が売れない時代だからこそこの意識を徹底するのです。必要なものを届ければ喜ばれます。これが重要です。

2013年7月23日火曜日

このブログ・・・・・ 

このブログのアクセス解析していますと、同業者が検索しているのに気が付くのです。同業者に情報を無償で提供をしているという事です・・・・・これは、インターネットマーケティングの失敗例です。

多いときでも100アクセスがありますが、アクセス数が増える事と問い合わせが増える事は、別問題です。

要は、たった10アクセスでも1件の問い合わせがある方が良いのです。アクセス数を増やすために、一昔前は相互リンクをするケースがあり、アクセスカウンターの数字が増える事を重視していた時期がありましたが、インターネットマーケティングからしますと、大きな過ちです。

SEO対策業者がいますが、その前にグーグルが無料で、SEOの相談にのってくれます。こちらです。https://www.google.co.jp/intl/ja/ads/ 

士業で簡単にお客様が増える時代は過ぎ去りました。士業の方は、色々と工夫してみて下さいね。

グーグルから無料の広告のクーポンが企業に送られてくるときがあります。試しにご使用することをお勧めします。

2013年7月20日土曜日

税務の図書館

東京には税務関係の図書館があります。以下です。

公益財団法人 日本税務研究センター http://www.jtri.or.jp/ こちらは日税連の関連団体です。

公益財団法人 租税資料館 http://www.sozeishiryokan.or.jp/ こちらは、TKCの創業者が設立した団体です。

両方とも租税の図書館としては、蔵書もかなりありますし、大変有難いです。ただ、公益財団法人 日本税務研究センターは、土日祝日が閉館なのに対して、公益財団法人 租税資料館は土日も開館しております。したがって、公益財団法人 租税資料館をよく利用しています。

大学院で税理士試験の税法免除をする場合には、参考文献や参考資料を収集するのに、上記の図書館は欠かせない図書館です。


2013年7月17日水曜日

交際費課税の論文(転記禁止)

交際費課税の改正について

1、改正の概要
 交際費等の損金不算入制度における中小法人に係わる損金の特例について、定額控除限度額が600万円(現行)800万円に引き上がられるとともに、定額控除限度額までの金額までの金額の損金不算入措置(現行10%)が廃止された。注1
 適用時期は平成25年4月1日以後に開始する事業年度分の法人税について適用される。

2、交際費課税の目的
 戦後資本蓄積の促進に資するため、各種税法上の特別措置がとられたが、昭和29年、資本充実のため資産再評価の強制等が行われた機会に、いわゆる交際費の損金参入否認制度が設けられた。この措置は、他の資本蓄積と並んで、法人の交際費等の濫費を抑制し、経済の発展に資するねらいをもっていた。注2
判決でも「法人のする特定の行為について一定の政策的見地から法人税の課税の基礎となる所得の金額の計算に当たりそのために支出した費用の額を損金の額に算入しないものとすることによって抑制しようとする措置法61条の4の規定の趣旨と矛盾するものではなく、これとは異なる前提に立つ原告の主張等は、いずれも採用することができない。」(東京地方裁判所平成19年(行ウ)第655号法人税更正処分取消等請求事件、平成21年7月31日判決)注3と言っている。
ただし、5,000円基準の導入を堺に経済の活性化を図るという目的のために、交際費課税が当初と比較して緩くなりはじめている。

3、交際費課税の改正の評価とまとめ
 「自民党税調の資料では、中小法人の交際費支出額の平均額は、利益を計上している法人で160,3万円、赤字法人を含めたすべての中小法人で94,7万円」注4を踏まえると、経済政策としての効果は殆どないと考えて良いと考えられる。
 日本税理士連合会は「平成25年度・税制改正に関する建議書」では次のように主張している。「交際費課税における交際費等の範囲を見直し、社会通年上必要な交際費等の支出は原則として損金参入するとともに、定額控除限度内の10%課税制度は即時に廃止すること」注5を考えると税理士会の主張が通った形になり、評価は出来る。
 しかしながら、交際費課税で課税の目的は時代と共に変わると考えたとしても、冗費を節約し資本の蓄積をし、会社内に資金を内部留保させ、健全な経済発展をするという目的は普遍的価値ともいえるべき考え方であって、経済活性化の為に、極論で言えば、交際費課税を全廃するという考え方は間違いであり、交際費課税については、今後もなんらかの規制は必要と考えられる。


参考文献
  「税務広報」(2013年4月号)中央経済社
  山本守行『交際費の理論と実務』(2000年1月)税務経理協会

注書き
注1「税務広報」(2013年4月号)中央経済社 28頁
注2 山本守行『交際費の理論と実務』(2000年1月)税務経理協会 16頁
注3 タインズhttp://www.zeirishi.gr.jp/tains/tains.html (Z888-1550)
注4 「税務広報」(2013年4月号)中央経済社 29頁

注5 「税務広報」(2013年4月号)中央経済社 29頁

2013年7月14日日曜日

消費税の指定日

消費税の税率は次になります。

平成26年 4月1日より 8%  (指定日、平成25年10月1日)
平成27年10月1日より 10% (指定日、平成27年 4月1日)

(注)指定日とは消費税の引き上げの経過措置の基準となる日で、上記、指定日の前日までに締結される工事等の請負契約による譲渡等は改正前の税率が適用されます。

したがって、建築業者等は、消費税の税率が上がる事による駆け込み需要が多いようです。

2013年7月13日土曜日

会計ソフトの選定

会計ソフトの選定で悩む経営者は多いと思います。高い会計ソフトや安い会計ソフトは色々とあります。高いのは高機能で安いのは機能が絞られています。

売上高が何億もあり、部門がたくさんあり、高度な財務分析が毎日、必要となる状態ですと、高い会計ソフトで高機能な会計ソフトが良いです。ある会社の会計ソフトは高機能ですが、中小企業では、ここまでの機能はいらないし、その機能のボタンさえを押さないという中小企業の方が多いのです。

その場合には、安い会計ソフトで、機能を絞ったものが良いです。とはいえ、毎月、ある程度の財務分析を見たいとなりますと、安い会計ソフトでも、税理士事務所が見ていれば、税理士事務所で、高度な財務分析が出来るソフトを持っていますので、機能を絞った会計ソフトのデーターを読み込み、キチンとした財務分析は出来ます。

上場会社ですと、独自の会計ソフトですが、売上が2億程度まででしたら、そんなに高度な機能を搭載した会計ソフトは必要がないです。

2013年7月12日金曜日

借金を怖がっていませんか?

無借金経営を考えて自己資金を貯めて、いざ、事業を始めようとすると、自己資金を貯めている間にその事業が陳腐化したりして、せっかくのアイディアが無駄になるケースもあります。世の中のニーズは刻々と変わり、その変化に気がつかないでいると、単なる自己満足の世界になる事もあります。

会社に勤めてその会社に長くいることは、その会社では使える人間になるかも知れませんが、いざ、転職をしてみると、自分の能力が全く使いものにならない事があります。理由は、変化に対応出来ないという事です。これは、長く同じ会社にいた人の共通点です。

ただ、資格を持って、その能力で生活をしている人たちは、その資格の守備範囲までは他の会社でも役立ちますが、それ以外では役立たない事が多いです。

今は、同じ会社に一生いるという考え方は崩壊していますので、他の会社でも使える能力を身に着けるという考え方もありますが、私は週末起業というWワークを提案したいと考えています。

田舎ではWワークが多いですよ。皆さん意識をしていないと思いますが、休みの日に農業をやりそうでない日は、サラリーマンをやる事は立派なWワークです。

同じ会社にいるリスク、それは変化に対応できないということ、それと、法人の赤字率が7割から8割の中、何時リストラされるかもしれないリスクを回避するには、Wワークはリスクを分散していて良いやり方です。

自己資金がなく、週末起業を断念したりなどもあるでしょうが、借り入れをおこなうという事はレバレッジ効果を出す事ですので、借り入れを怖がるほうが逆にリスクがあるケースもありますので、借り入れを怖がらないで欲しいと考えています。

税理士を決めるとき

これから事業を始めるときに、個人経営で小規模でしたら青色申告会や商工会議所に頼むケースが多いと思いますが、個人事業者でも消費税の課税事業者になるまで大きくなったり、法人となると税理士に頼む事が多いでしょう。

税理士に頼むときに、税理士紹介サイトで見つける経営者もいるでしょうし、知人の紹介で税理士を見つけたり、友人に税理士がいると頼みやすいでしょう。

どのような方法であれ、今後のパートナーとなる税理士を選ぶには慎重になる必要があります。報酬の安さだけで税理士を選ぶのも危険ですし、会社を良い状態にしたいという気持ちがあるならば、親身に相談にのってくれる税理士を選ぶのも良いでしょう。

税理士が提供するサービスは多種多様ですので、私に相談があればお気軽にどうぞ、メールでご連絡下さい。

2013年7月10日水曜日

NPO

2012年4月1日から、NPOの会計報告書が改正されました。NPOはこの改正前は1取引2仕訳という複雑な会計でしたが、この改正により、普通の複式簿記になりました。

NPO法人会計基準が出来上がり、活動計算書、貸借対照表、注記、財産目録がワンセットとなり、収支計算書がなくなるなど、会計報告書が大きく変わりました。

しかし、NPOの現場では混乱しているようです。税理士はプロボノとしてNPOに対して活動をしている税理士がいます。

私は、NPOが公益的活動をしていても、NPOの仕事を無償で受ける事はないですが、一般的な報酬料金よりか何割か引くような形で貢献できればと思います。無償によるボランティアは長続きしないという考えが根底にあるからです。

2013年7月7日日曜日

城下達彦先生

故城下達彦先生は国税庁のOB税理士で国税徴収法の第一人者でした。今まで色々な先生と接しましたが、城下達彦先生ほどの素晴らしい先生は会った事がありません。国税徴収法は私の税理士試験時代ではある大手の資格の学校でしか開講されておらず、その時に大変お世話になった先生です。

城下達彦先生は資格の学校で税理士の理論対策では理論の暗記をするのが普通でしたが、城下達彦先生は暗記はするな理解しろという指導でした。当時、税理士の理論対策では暗記で一字一句間違えるなという指導とは真逆な指導でした。理解したら覚えるだからそれで対応が出来ると常に言ってました。暗記が苦手な私には法律を理解して覚えるという事は、非常に向いていた指導で、城下達彦先生と会う事がなければ、税理士試験はおろか法律に興味が向かう事はなかったでしょう。

私は城下達彦先生の影響をかなり受けました。城下達彦先生は中国哲学が好きで講義の最中に中国哲学の話をされていました。城下達彦先生に国税徴収法の合格の報告をする為に連絡をしたところお亡くなりになったと聞いて茫然となりました・・・・・・・

売上を上げる事

会社の売上をあげる事で悩んでいる経営者は多いです。経費の削減は徹底して行い、残るは売り上の向上のみという会社が多いです。

何故かと言いますと、経費の削減は比較的経営者の判断で出来る要素が大きく、売上の向上は、お客様のニーズをつかむことが出来るかで、これは経営者の意思だけで、コントロールの出来ないものだからです。

お客様の心を掴む事は、お客様の満足度を上げるという事です。お客様は、それぞれ価値観が相違しながらも、お客様がある程度普遍的に考えている満足というものがあり、それを把握して、お客様の心を掴む事で、売上の向上をはかる事が出来ます。

簡単に書きましたが、それが、一番、難しいのです。堅実な経営者を見ていますと、商売の基本にかえり、徹底して根本的な事を守り、それをお客様に提供していきます。

他の経営者は、簡単に事業変更をして違うものを売るという会社も見てきましたが、それはある程度中規模以上の会社で出来る可能性がありますが、必ずしも成功するものでもありません。でも、その経営者も必死です。

経営者は、社員を雇用を守る為ため、ご自身の家族も雇うため、死に物狂いで、この不景気の中経営をしています。

私はそのような経営者と共に考えたいと思います。


2013年7月6日土曜日

社会から受け入れられる事業なのか?

事業をやっていて、経営者の独りよがりの価値観で、新たな事業をやろうとするケースをたまに見かけます。どんなに、経営者にとって、素晴らしい事であっても、それに共感する人がいなければ、それに対して対価を払う人はいないわけです。

経営者にとって、この新たな事業の理念というか価値観は、社会から受け入れられる事業かな?という事を、経営者に対して真っ直ぐにものが言える第三者が必要な場合があります。

その第三者の意見を聞くか聞かないかは、経営者が判断するだけであって、あくまでも、参考程度で構わないと思いますが、頭の片隅にいれる必要はあります。

2013年7月5日金曜日

租税法律主義

租税法律主義とは、租税の賦課・徴収は、議会の決めた法律によらなければならない、という近代税制の基本原則(地方税については租税条例主義)です。国民は法律の定めによってのみ税金を納めることが原則です。日本国憲法は84条で租税法律主義を規定しており、これが税法の解釈・適用の原則(例外はなし)になっています。

「第八十四条 あらたに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律又は法律の定める条件によることを必要とする。 」

租税法律主義は以下の諸原則があります。


・課税要件法定主義


課税要件法定主義とは、課税要件は全て、租税の賦課・徴収の手続きは法律によって規定されなければならないとする原則です。

・課税要件明確主義

課税要件明確主義とは、課税要件における賦課や徴収の手続は、納税者である国民がその内容を理解出来るように、明確に定められなければならないとする原則です。

・合法性の原則

課税要件が充足されてれば、課税庁には租税を減免したり、租税を徴収しないというような自由はなく、法律で定められたとおりの租税を徴収しなければならないとする原則です。

2013年7月3日水曜日

会社の理念

会社の理念を先代が決めて、後継者に引き継がれていくこと、会社の理念には普遍的な事が多く書かれています。

色々な会社の理念を見てきましたが、どれも素晴らしい事を言っています。ただ、その理念をどのような形で浸透させていくのか、朝礼の時に社員に読ませていても本当に理念が浸透しているのかなと考える事があります。

会社の理念を徹底させるには、会議において、戦略や戦術が理念をもとに練られているという事を会議の参加者に伝える必要があります。社員は、その戦略や戦術が、実際に成功した時に、理念は正しいと実感する事が出来るはずです。

中小企業でも家族経営の会社には理念を掲げていないケースが多いです。会社の規模が小さくとも、会社が長く存在し、売上が少なくとも、会社が続いているという事は、その会社が社会から認められているという事です。

家族経営だから理念は必要がないとか、考える必要もないとかおしゃる経営者もいるかもしれませんが、経営者が、会社経営における根本思想を、まわりに周知させる必要があると思います。

2013年7月1日月曜日

業績先行管理

業績先行管理とは、計画値と、ある程度確実で予測された数値との差額を把握して、その差額をなくすためにどんな手段を行うか、精神論ではなく具体的な方法を考えて差異ををなくすマーケティングの一つです。

その目的は、先行予実差異対策により目標を達成させる事、将来の視点でのマーケティングを構築する事、先行管理を徹底させる事でマーケティングを強化する事などです。

基本的な業績先行管理のエクセルが欲しい方はメールでご連絡下さい。ただし、フリーメールでお連絡を頂いた方には、セキュリティーの関係で返信は致しません。フリーメール以外のメールでしたら、私の名刺に書かれているメールで返信致します。

後継者

法人の赤字率が7割強あり、それが原因で後継者がなかなかあとを継がないケースが多いです。頼みのご子息も安定した企業に勤めていたりしているケースが多々あります。

会社で従業員を抱えている場合、当然の事ながら、従業員の生活を守る必要があります。そうなりますと、会社は、経営者のもの又は株主のものという議論はありますが、ある意味、雇用を守っている事を考えると、公的なものでもあります。

国は事業承継について、色々な政策を打ち出しましたが、肝心の会社が持ち直し、今後、経営に心配がないという状態にならない限りは、後継者は、なかなかつかないと考えられます。

事業承継の専門家がいますが、後継者がいなければ、M&Aでしか対処が出来ないケースが多いです。

しかしながら、会社の経営者は、M&Aに抵抗をもつ方が多いです。経営者自身が、長年、積み上げてきた会社を、知らない人に売る事に対して抵抗を持つからです。当然の事です。

悩ましい問題です。